寄り添って老後 (ちくま文庫)
| 寄り添って老後 (ちくま文庫) 著者:沢村 貞子 | |
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「わたしの脇役人生」に続いて沢村貞子氏の2冊目。
アタシは、沢村貞子さんが女優だったということ意外何も知らない。
だから本の中で語られることが全てだ。
沢村氏の兄も弟もご主人も氏の視点でしか知らない。
「脇役人生」よりもご主人との生活や周りの方々や家のことなど
「わたし」以外の人や物や出来事の記述や回顧、懐古が目立つのだがそこに苦労話や恨み言は一切ない。
かといって、絶対的に正しかったという慢心や過度な自信もない。
ただ、しなやかに、強く、自分に責任をもって人生を過ごしてきた。
そういう生き方が垣間見えるだけだ。
女優という仕事を引退し、40年住み慣れた家を離れ、
葉山の海辺のマンションへ移り住むところから始まるエッセイ。
離れる家だけでなく、庭にある草木、食器、家具、鍋釜にいたるまで
全てのものへの愛着と、それらを振り切りながら
残された時間が砂時計のように減っていくのを
恐れながらも受け入れている潔さ。
ご主人があとがきに寄せて一稿寄せているのだが、
そこに50年寄り添って生きてきた人間への深い敬愛が胸に刺さる。
それを受けた「またのあとがき」では突然去ってしまった夫へ
語りかける言葉がとてもせつない。
50年という時間をたった一人の人と過ごすというのは
どれだけの重みを持っているのだろう。
お互い認め合い、尊敬し合い、赦しあい、
近づき過ぎず、離れ過ぎず、添い合って生きる。
子供がいなかったことが 人間対人間として過ごせた要因なのではないだろうか。
まぁ15年で挫折してしまったアタシには想像することもできないし
そして、今後経験することもないだろうな(笑)
そして今 お二人は相模灘でゆったりと波に揺られているのだろう。

















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